FILE 189 ・2019年度 高得点作品からわかること

色彩

▼過去の高得点作品を見る    ※12年度入試までは、色彩=着彩描写+色彩表現

○17年度 美術科合格 216/250 高卒生

解説

銀紙のキラキラと光を反射する表情を画面に取り入れるために、大きく銀紙を画面の中に取り入れています。また、さらにその上から彩色することによって、銀紙の表情と絵具の表情の調和を図っています。作品の注目すべき魅力的なポイントとして、銀紙を上手く利用できていると感じます。

○16年度 デザイン科合格 250/250 高卒生

解説

画面全体に気を配り、「絵具の重ね方」、「処理の仕方」、「細部の描き込み」にいたるまで、どれをとっても丁寧な作業が行われています。

○15年度 美術科合格 244/250 高卒生

解説

画面の中の「奥行き感」「広がり感」が印象的な作品です。色彩豊かな画面は非常によく統一されており、画面枠の向こう側に一つの世界があることを感じさせるほどです。「確実な構成力」と「徹底した仕上げ」がなせる業と言えるでしょう。

○14年度 美術科合格 232/250 高卒生

解説

動物の顔を描いた作品にも、高得点の作例はたくさんありました。特にこの作品は、顔が小さく扱われて目立っていませんが、満点に近い点数を得ています。 「スペインの顔=闘牛」というテーマ設定が伝わったかどうかは不明ですが、イラストとしての完成度は高く、作品としての魅力はあります。

○13年度 美術科合格 234/250 高卒生

解説

「花」というテーマにストレートに答えた作品です。画面に花を大きく配置していますが、花を適度に画面からはみ出させることで、「花による画面構成」として表現されています。

○12年度 美術科合格 250/250 現役生

解説

着彩◆完璧な構図だといって良いでしょう。モチーフの大きさと余白との対比も見事ですし、シリコンカップを上手く画面構成に生かしています。描き込みにも無駄がありませんが、手前に配置した二つのカップに関しては、「見せ場」としてしっかりと描き込んでいます。

色彩◆「色相対比、明度対比、彩度対比」を全て含んだ画面は、多彩な変化に富みながらも、「透明感」というテーマの求心力により、しっかりと秩序感を保っています。「純粋な色面構成の魅力」を感じさせる作品といえるでしょう。

○11年度 美術科合格 250/250 高卒生

解説

色彩◆モチーフの誠実な観察から出発し、不透明水彩の特性を十分に活かして制作されています。派手な構成のある作品ではありませんが、完成度の高い秀作です。

着彩◆積極性を感じさせる作品です。これだけアルミホイルを積極的に展開し、色彩豊かに破綻なく表現することができれば、高得点は間違いないでしょう。

10年度 美術科合格 248/250 高卒生

解説

色彩◆葉牡丹が持つ有機的なラインと、垂直・水平線を効果的に対比させています。垂直・水平線に分割された色面の色彩変化が、画面に統一感と適度な変化を与えています。作者の表現力、構成力、色彩感覚の高さを感じさせる作品です。

着彩◆文字、キャラクターなどの印刷イメージの描写と立体表現が、高いレベルで両立しています。構図も完璧で、今回の出題に対する模範解答例といってよいでしょう。

09年度 デザイン科合格 248/250 高卒生(NET通信講座)

解説

色彩◆円の内部と外部を分かりやすく対比させて描いています(内部:明、暖色系、透明表現/外部:暗、寒色系、不透明表現)。
円の意味づけも特になく、際立った特徴がある訳でもありませんが、「美しい円」をストレートに表現した作品として評価できます。着彩描写作品が非常によく描けているので、そちらにリードされる形でこの点が出たのだと思われます。

着彩◆鉛筆での下書き禁止という条件の下でしたが、個々のキャンディの表情を的確に描写しています。光沢のあるキャンディの様々な色味の変化も複雑に表現できている上、ナイロンの存在感を出しながらも、中のキャンディの色味が鈍くなっていません。色彩の美しさと存在感の表現の両立がバランスよくできた、ハイレベルな作品です。

08年度 デザイン科合格 246/250 高卒生

解説

色彩◆モチーフと、「自然の光りと人工の光り」というテーマとの関連性は少しわかりにくいのですが、色彩の美しさという点ではピカイチの作品でしょう。ぼかしを利用して表現した地面は、特に印象的です。

着彩◆画面いっぱいにモチーフを大きく配置し、一つ一つを確実に表現しています。今年度の再現作品の中で最もリアリティのある表現でした。明暗的な正確さと色彩感がうまく両立できています。色紙、赤白帽の輪郭線が緊張感を持っており、卓越したデッサン力を感じさせます。

○07年度 美術科合格 250/250 高卒生

解説

色彩◆48色セットの色紙から任意に選んだ5色の色紙を貼ることが、条件でした。色紙をちぎり、元の色がわからなくなるまで彩色して貼り合わせ「独自の色紙」とした上で、画面に貼り付けています。選んだ色紙の色は無視されていますが、結果として極めて表情豊かで色彩感あふれる作品となっており、満点も納得いくクオリティの作品となっています。着彩:

着彩◆個別の技術的評価として申し分ないというだけでなく、色彩作品としての魅力を感じます。作品に華やかさがあります。




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