目次

1.学科と実技の比率


学科と実技の配点比率をグラフにしています。他の芸術系美術系大学と比較すると、京都市立芸術大学の入試はセンターの比率がやや大きいのが特徴です。これまでの合格者の得点から、センターのボーダーは約6割が目安です。ただしあくまで目安ですので、センターで6割取れた、または取れなかったとしてもその後の実技対策で合否が分かれることも十分考えられます。
以下、合格者の得点パターンを紹介します。

2.実技力で合格

Aさん(高卒生) 2018年度 美術科合格
センター 描写 色彩 立体 実技合計 センター
+実技
240/500
(48.0%)
234/250
(93.6%)
104/250
(41.6%)
226/250
(90.4%)
564/750
(75.20%)
804/1250
(64.32%)
実技3科目合計7割5分の高得点で合格。

◆普段の実技対策から高いレベルを維持していたAさん。センター試験では5割弱と苦戦しましたが、実技試験では3科目合計で7割5分、特に描写・立体の2科目に関しては9割を超える高得点を獲得。結果的には、センター試験が2割5分程度でも合格できたことになります。しかし、これはあくまでも結果論であり、京芸に合格するためには学科が大切であることに変わりはありません。美術科の場合であれば、安心できる得点圏として6割程度は獲得できるように学科対策に取り組んでください。

◆実技3科目の合計が564/750点(得点率75%)というのは、アスクの合格者の中でも高い得点です。京芸の18年度入試では、「実技3科目中2科目が8割超えの高得点、1科目が100点台、もしくは100点以下」という合格者が多く見られましたが、アスクでも、合格者の内6名がこのパターンで合格しています。

Bさん(高卒生) 2017年度 美術科合格
センター 描写 色彩 立体 実技合計 センター
+実技
315/500
(63.0%)
236/250
(94.4%)
120/250
(48.0%)
240/250
(96.0%)
596/750
(79.47%)
911/1250
(72.88%)
実技3科目合計8割弱の高得点で合格。

◆普段の実技対策から高いレベルを維持していたBさん。センター試験でも、「ボーダーラインとなる6割」を超える得点をしっかりと取ることができました。さらに実技では、3科目合計で8割弱という高得点を獲得。結果的には、センター試験が73点でも合格できたことになります。しかし、センター試験で合格の目安となる6割以上の得点をしっかりと獲得できたことが心理的に大きく影響し、実技の高得点につながったとも考えられます。やはり、学科が大切なことに変わりはありません。

◆実技3科目合計596/750点(得点率79%)というのは、京都アートスクールの合格者の中でも高い得点です。京芸の17年度入試では、「実技3科目中2科目が8割超えの高得点、1科目が100点台」という合格者が多く見られましたが、京都アートスクールでも、合格者の内6名がこのパターンで合格しています。

3.学科力(+実技力)で合格

Cさん(高卒生) 2018年度 美術科合格
センター 描写 色彩 立体 実技合計 センター
+実技
405/500
(81.0%)
68/250
(27.2%)
178/250
(71.2%)
134/250
(53.6%)
380/750
(50.67%)
785/1250
(62.80%)
センター得点8割超えで余裕の合格。

◆以前は美術系ではないジャンルの勉強を続けていたCさんでしたが、一念発起して京芸を目指しての対策を開始。「得意の学科で確実に高得点を取って合格する」という道筋を常にイメージして対策に臨んでいました。その結果、イメージ通りに合格を勝ち取ることができた例です。

◆実は、Cさんは、対策の中ではなかなか良い評価をもらうことができませんでした。本番では、色彩6割以上、立体100点以上を獲得していますが、本来は3科目共に「100点をなんとか獲得できるかどうか」という実技力だったのです。きっと、センター試験で8割超えという高得点を獲得できたことで心理的に余裕が生まれ、その結果、落ち着いて実技に取り組むことができたのでしょう。そのおかげで、自分の持てる力を最大限発揮することができ、良い結果につながったのだと考えられます。

Dさん(高卒生)2017年度 デザイン科合格
センター 描写 色彩 立体 実技合計 センター
+実技
543/700
(77.57%)
242/250
(96.8%)
194/250
(77.6%)
176/250
(70.4%)
612/750
(81.6%)
1155/1450
(79.66%)
センター8割弱、実技3科目合計8割強。合計点数8割弱獲得で、余裕の合格。

◆学科、実技ともに高い水準にあったDさん。入試でも普段通りの力を発揮することができ、実技では3科目合計612/750点(得点率81%)を獲得。さらにセンター試験でも、543/700点(得点率77%)という高得点を獲得し、余裕の合格でした。

◆結果的には、実技3科目ともに高い点数を獲得することができましたが、Dさんのように全ての科目で高得点を取ることは非常に難しいことです。Dさんの場合は、センター試験で8割弱という高得点を獲得できたことで心理的に余裕が生まれ、その結果、実技に落ち着いて取り組むことができたことで良い結果につながったのではないでしょうか。学科、実技ともに偏ることなく対策を行うことが、京芸合格を目指すためには欠かせません。

4.総合力/得意科目で合格

Eくん(高卒生) 2018年度 デザイン科合格
センター 描写 色彩 立体 実技合計 センター
+実技
516/700
(73.71%)
154/250
(61.6%)
188/250
(75.2%)
134/250
(53.6%)
476/750
(63.47%)
992/1450
(68.41%)
実技3科目の合計が6割の得点で合格。

◆Eくんの実技試験は、描写61%、色彩75%、立体53%という得点でした。立体で多少苦戦した分を色彩で補った結果、3科目の平均得点が合格ラインの60%に到達し、合格しています。本来は、各科目でもう少し高得点が期待された生徒でしたが、結果的には「大きなマイナスがなかった」ことで、確実に合格をものにしています。

◆Eくんのように、全科目でコンスタントに得点するパターンが理想的ではありますが、京芸入試では、なかなか実現しないのも事実です。今回のアスクからの合格者の中でも、3科目を平均的に得点して合格している例は少数派でした。実際には、「いずれか1科目で大きく点を落として100点以下となる」、または、「いずれか1科目のみ200点超えの高得点を獲得する」といった合格者が多く見られます。京芸合格のためには、「すべての実技科目で点を大きく落とさない」ことを目指すのはもちろんですが、それができなかった時の対応策として、「いずれかの科目で高得点を獲得する」ことも目標とする必要があります。

Fさん(現役生) 2017年度 デザイン科合格
センター 描写 色彩 立体 実技合計 センター
+実技
535/700
(76.43%)
216/250
(86.4%)
88/250
(35.2%)
82/250
(32.8%)
386/750
(51.47%)
921/1450
(63.52%)
色彩、立体の失敗を描写の高得点で逆転合格。

◆本格的に受験対策を開始したのは、高校3年生の夏期講習からと遅かったものの、順調に力を伸ばしていたFさん。本来は実技3科目ともに、ある程度の点が取れるだけの力はありましたが、本番では力を発揮できず、色彩、立体ともに100点以下の得点にとどまりました。しかし、描写で216点という高得点を取り、見事に逆転合格を果たしました。

◆例年、京都アートスクールからの合格者の中には、Fさんと同じような得点パターンで合格する受験生が多く見られます。京芸のように、どの専攻を受験する場合でも実技が3科目必要となる入試は非常に珍しいのですが、Fさんのように、「1科目でも8割以上の高得点を獲得する」ことができれば、合格の可能性は高くなります。

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