京都市立芸術大学 デザイン

岐阜 加納高等学校出身

 私は、現役の夏と、浪人の一年間、京都アートスクールでお世話になりました。現役で不合格、浪人生として受験勉強する中で、私はひたすらアスクの先生方の指導を信じ、いままでお世話になってきた方々に情けない報告をしたくない、という思いで京都市立芸術大学の合格を目指しました。毎日の実技の課題では、講評の後、いちいち落ち込まず、次へ繋げていくのが大切だとは分かっていても、できない自分が何度も嫌になりました。時間の制限もあり、事あるごとに不安にかられました。それでも、そんな1年間を乗り越えられちゃうアスクのいいところは、皆いい人だという事だと思います。今でも覚えていますが、現役生の夏、初めてアスクに来たとき、「安心して、ここの人は皆面白い人ばっかりやから。」と浪人生の方に言われたのには衝撃を受けました。もっと一人一人が自分の事に精一杯で、教室もシーンと静かなのかと思っていたので、言葉通り安心したわけです。アスクは、お互いが競争相手であるという事を簡単に忘れて、その後も続く友情を築いていける、暖かい人ばかりでした。
 浪人生の秋、私立の受験が始まりました。京芸とはタイプの違う課題に、最初は戸惑いました。でも、元々自分が目指すコース(デザインコース)だという事もあって、割とすぐに楽しくなってきました。試験当日も、時間に追われる訳でもなく、楽しく考え、手を動かすことが出来ました。そして私立合格。私は、京芸の試験でも楽しめることを祈りました。冬、私は現役の時から学科が一番の不安要素だったので、センター試験が、心配で心配でたまりませんでした。結局デザイン科の必須である、苦手な数学は克服できませんでしたが、他の教科で何とか点を取り、現役の時より1割上がったことはとりあえず良かったです。その後はしっかり実技に集中できました。直前の時期までくると、ものすごく落ち込む、ということはなくなりました。反省はしましたが。
 試験当日・・・実はあんまり覚えていません。瞬く間に終わった様に感じます。寒い中、必死だったと思います。思わぬ失点はありましたが無事に合格。うれしかったのは、友達が一緒に喜んでくれたことです。いろんな人に言ってもらった「おめでとう」は全部覚えています。これから受験に向かう人にお勧めしたいのは、自分を支えてくれる人への感謝の気持ちを忘れない事と、自分のやっている事(受験勉強)をとりあえず信じておく、ということです。特に浪人している時は、この時間が無駄じゃないだろうか、と思ったことがありました。でも今は、受験生時代は無駄では無かったと実感しています。